こんにちは!けちゃです!
❓ 就活を始めたけど、やりたいことがなくて困っている…
❓ 総合職って色々できそうで魅力的だけど実際どうなの?
❓ とりあえず大手日系企業に就職しようかなあ…
就活生の中にはこのような悩みを抱えている方もいますよね。
就活時代の僕がまさにこの状態でした。
大手企業を受けることを検討している学生はとりあえずこの記事に目を通してみてください!!!
というのも、大手企業の「総合職」に勤めることは相当な覚悟がないと続かないからです。
僕の周りにも日々悩みながら仕事をしている若手社員の方がたくさんいます。
今回は、国公立大学卒、大手メーカー社員2年目で、現在転職と独立に向けて活動中のけちゃが、日経大手企業の「総合職」の特徴やメリット・デメリット、そして働く上で必要となる覚悟について解説します。
自分の経験や周囲の社員の状況を踏まえての記事となっていますので、ぜひ将来設計の参考にしてください!

今のうちに考え直すんだ!!
結論:覚悟がないなら大手企業の総合職はやめておけ!
総合職についての内容をお伝えする前に、結論からお話ししたいと思います。
覚悟がないなら大手企業の総合職はやめておけ!
これがこの記事でお伝えしたい全てです。
この後も紹介しますが、総合職には様々なメリットや魅力があります。
また、学歴がそれなりに重要視される職種であるために、有名な大学に通う多くの就活生にとって有力な候補となるのです。
そのため、「なんとなく学歴が良くて面接が通った」「有名な会社だから安心」「お給料がいいから」「世間から評価されそう」といった理由、つまり『なんとなく』就職する人も少なくありません。
しかし、相当な覚悟(あるいは諦め)がないと絶対に長続きしません。断言します。
入社後すぐに転職するか悩むことになる前に、「大手企業 総合職」についてしっかりと調査していきましょう!
総合職の特徴
まずは総合職の客観的な特徴について見ていきましょう。
- ゼネラリスト育成
- ジョブローテーション
- 将来管理職の幹部候補
ゼネラリストとは、ビジネスにおける広範囲の知識や経験を持つ人を指します。
簡単に言えば「なんでも屋」です。
総合職ではゼネラリストを育成するために、多くの会社では数年単位で様々な部署の移動を行うジョブローテーションという制度を実施しています。
人事部や財務部をはじめとする本社機能、営業活動を行う営業所、そのほか企業独自の部署など、総合職の社員には様々な部署を経験をしてもらうことで、その会社において多機能な役割を担うことができる人材の育成を目指します。
ジョブローテーションをはじめとするゼネラリスト育成の先には、将来管理職となって会社を導いていくことが期待されているのです。
また、部署の異動に伴い、転勤が発生する可能性が高いのも総合職の特徴の一つとなっています。
総合職のメリット
冒頭でもお伝えした通り、総合職には様々な魅力があります。
[box04 title=”総合職のメリット”]
- 給料とボーナスが安定してもらえる
- 休みがちゃんと取れる
- 様々な部署の経験が積める[/box04]
給料とボーナスが安定してもらえる

当たり前だ!と思われる方も少なくないでしょう。
サラリーマンそのものが『安定』を最大のメリットと言われますよね。
しかし、総合職はその中でもとりわけ『安定』性が強いのです。
営業職をはじめとする専門職では「基本給+インセンティブ」によって給料が決まることが一般的です。
インセンティブとは、自身の成果や評価によって変動する給料やボーナスのことで、これによって毎年の給料が成果に比例するのです。
総合職の給料は専門職と異なり、より高い基本給のみで構成されるため、成果による変動がほとんどありません。
これが、安定と言われるサラリーマンの中でも、総合職がとりわけ安定とされる理由なのです。
休みがちゃんと取れる
営業職などのお客様を相手にする職業は、休みの日でもお客様の予定に合わせて営業活動をしたり、電話がかかってきたりすることも少なくありません。
総合職では、休日に仕事が入ることは基本的にはありません。
そのため、休日は仕事のことを考えたくない!という方にはぴったりの職種であるとも言えるでしょう。
様々な部署の経験が積める
総合職最大の特徴であり、メリットでもあるのがジョブローテーション制度です。
会社によって様々ですが、大手日系企業の多くでは2〜3年、長くても5年程度の周期で部署異動があります。
人事系、経理系、総務系、業績管理系など様々な部署で多様な経験を積むことができるのです。

大手日系企業の総合職に入社したよ!
総合職のデメリット
一方で、大手企業の総合職にはデメリットもあります。
「転勤がある」「希望の部署に行けるとは限らない」といったことがよくデメリットに挙げられるのですが、今回は体験したからこそ分かる、より本質的なデメリットについてみていきましょう。
- 下積み期間が長い
- 達成感が少ない
- 専門性が身につかない
これらのデメリットが、合わない人にはとことん合わないのです。
実際に僕の周りで働いている若手社員の人の多くが就職後にこれらのデメリットを実感し、転職するかという悩みを抱えているのです。
総合職の就職を検討している方には、メリットがある一方でこれらのデメリットを十分に理解しておいて欲しいと思っています。
下積み期間が長い
「様々な部署で経験ができる」というメリットと表裏一体になっているのが「下積み期間の長さ」です。
会社によって差はありますが、自分の実績が評価されて、昇進スピードが上がるまでに早くても5〜10年程度を要します。
営業成績のように業績成果が可視化されない職種のため、部署異動を重ねる中でコツコツと信用を積み上げていくほか方法がないのです。
そのため10年近くは年次による一律昇級となり、その後次第に昇級スピードにばらつきが出始めます。
要するに年功序列が色濃く残っている職種でもあるのです。
仕事を頑張ってもそれが直接的に評価につながりづらく、また収入にもつながらないという環境下で、仕事に対するモチベーションを維持することはかなり難しいと言えるでしょう。
達成感が少ない
特に最初の5年程度は「代替可能な仕事内容」にやりがいを感じないという不満を抱える新卒社員が非常に多いです。
要するに「自分である必要性を感じない」ということです。
厳しい受験競争を乗り越え、大学時代にも様々な取り組みをしてきた新卒社員は、誰にでも務まる仕事と感じてしまうことによって仕事意欲を失ってしまうというケースは少なくありません。
専門性が身につかない

ゼネラリストだから当たり前でしょ!
その通りです。当たり前のことなんです。
しかし専門性が身につかないというデメリットは、いざ転職を考える際に想像以上に強烈な影響があるのです。
多くの企業のキャリア採用(中途採用)では、前職での成果を踏まえて「この人ならこれくらいの成果が見込めそうだ」と判断し採用に至るという流れとなります。

我が社に来ても存分に活躍してくれそうだな。
そのため、専門性がなく、業績が可視化されない総合職では転職活動の際にストロングポイントとしてアピールすることが非常に難しいのです。
転職したいけど、武器もないし諦めてこの会社で働く。という判断をする若手社員も少なくありません。
総合職が向いている人
これらの特徴に当てはまる人は総合職向きと言えます。
- その会社や業界が大好き
- 与えられたことを100%こなすことにやりがいを感じる
- 今よりも将来が大切
その会社や業界が大好き
最も総合職に向いているという要素は、「その会社が大好き」「その業界が大好き」であることです。
それは、大手企業総合職におけるデメリットをデメリットとして感じない可能性が高いためです。

自動車の仕事に携われることが幸せ!
業務内容よりも自分が属している会社や業界を大切にしたいという考え方を持っている人にとっては、総合職は最も適している職の一つとなりうるのです。
与えられたことを100%こなすことにやりがいを感じる
- 120%の成果を出すことにやりがいを感じる
- 人に感謝をされることにやりがいを感じる
- 新しい価値を生み出すことにやりがいを感じる
- 与えられたことを100%こなすことにやりがいを感じる
など、仕事のやりがいをどの部分に感じるかは人それぞれです。
総合職の業務内容は、新しい価値を生み出すことや顧客満足度に直接つながるものではありません。
経理的な処理や、業績の管理業務など、会社が組織運営を行う上で必要としている業務であることが多いため、それらを一つずつこなすことにやりがいを感じることができる人は、総合職に向いているのです。
今よりも将来が大切
給料や将来のポストがかなり安定しているのが総合職の特徴です。
自営業や個人事業主、また他の専門職と比較しても将来の年収の予想が立てやすいことが魅力でもあります。
そのため、将来は5人家族で暮らし、子ども達にはちゃんと習い事をさせてあげたい、などのように将来の理想像があり、今の仕事のやりがいやスキルアップよりも将来の確実性を大切にしたい人にとっては、総合職は最適解の一つであると言えるでしょう。
総合職が向いていない人
一方で、これらの特徴に当てはまる人は総合職は向いていないと言えます。
もし当てはまると感じた方がいれば、一度立ち止まり、将来について十分検討することをお勧めします。
- 野心家、成果を上げたい
- スキルを身につけたい
- 将来よりも今が大切
野心家、成果を上げたい
目に見える形や数字に残る形で成果を上げることにモチベーションを感じる方は、総合職は向いていないと言えます。
会社によって配置された職場で効率よく業務をさばく能力を求められる業務職では、時間効率よく仕事を終わらせることや求められた水準の業務を完了させることが評価の対象となります。
業務を終えた時の周囲や上司のリアクションは「この成果を出せるなんてすごい!」ではなく、「与えられた業務はこなして当然」というものであることは多いのです。
そのため、期待値以上の成果を上げることに全力を注ぎたい方にとっては向いていない職種なのです。
スキルを身につけたい

色々なスキルが身につくんじゃないのかしら?
これは就活生が陥りやすい勘違いの一つです。
僕自身、色んな部署で様々なスキルを培いたい!と思って入社したので、非常にギャップを感じた側面でもありました。
ジョブローテーションによって数年単位で部署を異動するということは、その部署で何かを成し遂げることができることができる期間が短いということでもあります。
所属期間が短いメンバーで業務を回すため、若手社員に与えられる仕事はエクセル入力や会議の議事録作成などをはじめとする末端の事務作業であることが多いという現状となっています。
そのため、全体的な業務処理能力は向上する一方で、何かに専念して取り組む専門職と比べて自分の武器となるスキルを磨くことは難しいのです。
将来よりも今が大切
総合職では、将来管理職となって会社を引っ張っていくことが期待されます。
そのため、育成計画が数年から数十年に及ぶ期間となっています。
例えば、20代は様々な部署での経験を通してその会社を熟知し、30代には部下を取りまとめる経験をし、40代になってから会社を牽引する仕事を任される、というような要領で長いスパンでの成長が期待されているのです。
将来よりもまさに今を活き活きと仕事に取り組みたいという方にとっては、20代から30代半ばまでに及ぶ下積み期間は苦痛となってしまう可能性があるのです。

営業職は辛くて辞める、総合職はつまらなくて辞める
就職者の3年以内の離職率は30%以上とされており、約3人に1人が就職後3年以内に転職等をしています。
文系学生の約7割が就職する営業職では、そのハードワークなスタイルに合わず転職をする人が多いです。
代表的な離職理由には、このようなものが挙げられます。
- 「営業ノルマがキツすぎる」
- 「こんな押し売りがしたいわけじゃなかった」
- 「上司から一本取ってこいという圧が苦しい」
これに対して、エリートコースなどと社内で揶揄されることも多い総合職では、仕事に対する意欲低下が原因で転職する人が多いのです。
代表的な離職理由には、これらがあります。
- 「ルーティーンワークのため、毎日同じ仕事の繰り返しで退屈だ」
- 「誰にでもできる仕事内容でつまらない」
- 「何のために仕事をしているのか分からなくなってしまった」
このように、営業職は「辛くて辞める」のに対して、総合職は「つまらなくて辞める」傾向が強いのです。
総合職でやり抜くための3つの覚悟
総合職でやり抜くためにはこれらの3つの覚悟を持ち合わせる必要があります。
もちろん、入社後働く中で身につけていけばいいものですが、入社後に理想とのギャップで苦しまないようしっかり把握しておきましょう。
- 会社のために働く覚悟
- 10年間を下積みにする覚悟
- 承認欲求を満たされない覚悟
では一つずつみていきましょう。
会社のために働く覚悟

活動をしているのか分かるかい?

- 「お客様を幸せにするため」
- 「社会を良くするため」
- 「自社の製品をより良いものにするため」
これらの答えは、株式会社の活動の目的の一つではありますが、本質ではありません。
【株式会社の目的】株主に配当金をもたらすこと
株式会社は、少しでも多くの利益を出し、自社に出資している株主に配当金をもたらすために活動をしているのです。
そのための手段として、自社製品や顧客満足度の向上を目指すわけです。

要するに、会社は株主のために利益を出すのであり、社員はそのために働いているということです。
営業職は直接的に収益を出す仕事を行っているのに対して、総合職は直接収益はもたらさない仕事内容となっています。
例えば、人事部で組織改善のためにどれだけ頑張って働いても、お客様からお金を頂くことには結びつきませんよね。
そのため、つまらない仕事であっても、会社のために株主のために職務を全うすることが総合職の役目となります。

仕事をしなきゃいけないんだか〜
たまにこういう発言をしている若手社員の方がいますが、それは的外れなのです。
総合職とは組織のために心臓を捧げる職種なのであり、自分に特化したスキルがない以上、会社のために与えられたことを淡々とこなすことが求められるのです。
10年間を下積みにする覚悟
総合職では実績が評価され、昇進や給料に結びつくまで約10年ほどかかります。
そのため、「今が人生で一番大事だ」という考えでは務まる仕事ではありません。
今を大切にし、行動意欲が高い人ほど、「今自分は何をやっているんだろう」という虚無感に苛まれる可能性があるのです。
「この業界で偉業を成し遂げるため」「この会社で役員まで上り詰めるため」に、今は目の前の仕事をコツコツとこなしていくという覚悟を持つ必要があります。
承認欲求を満たされない覚悟
総合職は社内でもエリートコースなどと言われることもあるため、社内での立ち位置は悪くありません。
一方で、業務内容において承認欲求を満たされることは非常に少ないと言えます。
営業職では顧客から「あなただから買ったんだよ」と自分の仕事や取り組みを認めてもらえますが、総合職は誰がやっても同じ結果にたどり着く仕事内容が多いため、「自分だからできた」という承認欲求が満たされることは若手であればあるほど難しいのです。
下積み期間を乗り越えることができれば、過去の実績を認められてある程度の裁量が与えられるようになるため、「君のおかげでこのプロジェクトは成功した」などと承認欲求が満たされる場面も次第に増えてくるでしょう。
若手のうちは承認欲求が満たされないということも覚悟しておかなければ、自分の価値について疑問を感じ辛くなってしまう可能性があるのです。

続けるようなものね…
総合職でやり抜くための1つの諦め
仕事は楽しくないものという諦め
上の3つの覚悟がない限り、総合職での仕事に対してモチベーションを保ち続けることは難しいのです。
しかし、「仕事は楽しくないもの」という諦めをつけることができれば、継続することは可能です。
デメリットで挙げたように、総合職の若手の仕事では、達成感を感じることやスキルを身につけることは比較的難しいです。
その中で、仕事にやりがいや楽しさを見出そうとするのではなく、「仕事は仕事」「仕事はお給料をもらうための手段」と割り切り、一方で私生活楽しむことが人生の生きがいであると腹を括ってしまえば、つまらないと感じる仕事でも継続して取り組むことができるのです。
体感ではありますが、この諦めを持って毎朝出勤している人はすごく多いように感じます。
自分がどのような働き方をしたいのか、就職前にしっかりと検討するようにしましょうね。
まとめ:これから就職をする学生のみんなへ
今回は自分の経験を踏まえて、「総合職」サラリーマンについて解説しました。
受験勉強を頑張った学生がなんとなくで就職してしまうことの多い大手日系企業の総合職は、圧倒的な安定性というメリットの裏に数多くのデメリットが存在してます。
僕の周りにも就職後にこれらを実感し、転職する人、仕事を楽しむことを諦めてしまう人がたくさんいます。
覚悟がないなら大手企業の総合職はやめておけ!
冒頭でもお伝えした通り、これがこの記事でお伝えしたい全てです。
自分の将来像や価値観にあった職種選び、企業選びをするのが大前提ですが、「やりたいことが分からない」「だからとりあえず大手企業に」という方も少なくないと思います。
僕自身もそのような考えで、様々な部署を経験できる総合職を選びました。
しかし、分からないからなんとなく、で選ぶのであれば営業職をおすすめします。
培った営業スキルは起業やフリーランス、その他の職種などどんな場面でも活きてきます。
しかし、総合職で得られることは社内システムや社内ルールなど、他の会社で役に立たないスキルが多いのです。
幸いにも、今は副業や転職、起業、フリーランスなど様々な選択肢を選びやすい時代となっています。
まずは専門職にチャレンジしてみることを強く推奨します。
頑張って、仕事を通じて幸せな日常を獲得してくださいね!
